2024年3月14日(木曜日) 79,960
今日は午前中のみ宗谷岬でワシを待ちましたが、昨日とは真逆。
展望台の上空にはほとんどワシは現れてくれませんでした。遥か東方の海の上を渡っている個体を時折見かける程度でした。ほとんどがゴマ粒状態で写真撮影は不可能でした。
稚内空港からは1日1便だけ羽田直行便があります。
午後遅くに神奈川県の自宅に戻りました。
今回は、半年かけて計画した単独行でした。
今回の宗谷岬におけるオオワシ・オジロワシの渡り観察についての感想は以下の通りです。
1.現在、日本でオオワシ、オジロワシの春の渡りを観察できるポイントは、宗谷岬周辺に限られます。今回は思い切って訪問し、幸運にも長年の夢を叶える事が出来ました。
2.宗谷岬は予想以上に風光明媚な素晴らしいポイントでした。
ただ、ワシの渡り観察については、日本の他の猛禽類、例えばサシバ、ハチクマ、ノスリなどの渡り観察に比べて、非常に難易度が高く、天候面での条件に大きく左右されることが最大の難点でした。
正直、余程の幸運に恵まれない限り、満足のいく渡り観察や撮影はは不可能だと思います。今回は、たまたま第3日目に、稀に見る幸運に恵まれました。
3.ワシの渡り観察は、その日の風向き・風の強さ・晴天であるかどうかに、大きく左右されます。渡りのワシの数やルート、観察ポイントからの近さなどに、日によって大きな違いが生まれます。
宗谷岬の場合は、東の風が理想的ですが、この時期は強い西風の日が多い。
西風の日には、宗谷岬の東方の遥か沖合をワシが通過し、ゴマ粒状態のワシを三脚付きのフィールドスコープで必死で探すのが精一杯。宗谷岬の近くをワシが飛ぶことは稀でした。ましてや、園地の上空でワシ柱ができる幸運に恵まれることはまずあり得ない。つまり、西風の日は、写真撮影には全く向いていないと言えると思います。
4.これに対して、東風や北風の日には、ワシが宗谷岬から近いところを通過することが多い。また、園地の上空にワシ柱ができる日もこういう日でした。
5、前日に国後島や知床半島方面から宗谷岬周辺に到着したワシたちが、ねぐらを取る場所が宗谷岬近隣には見当たらない。したがって、室蘭のマスイチ展望台や五島列島の大瀬崎の様に、朝イチでねぐら出発するワシたちを近距離で観察・撮影するということは期待出来ませんでした。
また、宗谷岬方面へ到達するまでに時間がかかるためなのか、早朝8時以前にはほとんどワシの姿は見られませんでした。8時以降、午前10時くらいまでが勝負でした。午後もパラパラ渡ることはありますが、ワシ柱を作る様なことはありませんでした。
6.結論としては、宗谷岬のワシの渡り観察や写真撮影には、当たりはずれが非常に大きい。ワシのカウントや識別重視の方や、壮大なワシの渡りそのものを楽しみたい方には、大いにお勧め。ただし、双眼鏡や高倍率のフィールドスコープは必携です。
今回も4日間では全く短すぎると感じました。
たまたま、3日目に東の風・晴天に恵まれたため、観察ポイントの上空にワシ柱ができるという幸運に恵まれましたが、今回は本当に運が良かったとしか言いようがありません。2ヶ月にわたるシーズン中に2~3度あるかないかという、本当に特別な1日でした。
したがって、カメラ撮影だけを目的とする方には、宗谷岬のワシの渡り撮影はお勧めできないかもしれません。
何週間も長期滞在が可能な方は別として、2、3日の滞在では、ほとんど満足のゆく結果は期待できないと考えられます。
【昨日の動画です】
渡り行くワシたち
オオワシ
ワシ柱
0 件のコメント:
コメントを投稿