2023年7月20日(木曜日) 43,732
今日の多摩川中流域。今日はとてもうれしいことがありました。
「片翼のカワアイサ」に再会できたのです!
2022年6月30日に、常連さんのN山さんによって初めて確認されたカワアイサ(♀)。当初、なんでこんな時期に現れたのだろうか? とても不思議でしたが、その理由はすぐに判明しました。
何と右側の翼を根元から失っていて、とても飛べる状態ではないカワアイサだったのです。
真偽のほどは確かめようもありませんが、
①確認された場所が高圧線が通っている場所の真下当たりであった事
②右の翼が根元からきれいにスパッとなくなっており細くて鋭いものに高速でぶつかったとおもわれる事
③近年、そのあたりでカワアイサを見かけることがなかった事
などから、相模川など他の河川で越冬を終えたカワアイサが北帰行の途中で、不運にも、多摩川中流域の高圧線のケーブルに接触したのではないかと推察しました。
いずれにしても、当時はこのカワアイサの不幸に胸を痛めました。
オオタカ、ハヤブサ等の繁殖期でした。河川敷には、タヌキやキツネ、イタチもいます。連日、ハラハラしながら祈るような気持ちで、このカワアイサの無事を祈り続けました。
しかし、我々の心配をよそに、彼女はとてもたくましく、多摩川の急流をさかのぼったり、潜って魚を獲ったり、毎日元気な姿を見せてくれました。
ところが、昨年の秋に、プツンとその姿が見えなくなりました。
とても心配になり、かなりの広範囲を捜索したりしましたが、見つかりませんでした。冬になっても姿を見つけることが出来ず、何かにやられてしまったのかもしれないと、半分、あきらめていました。
そのカワアイサが今日、また元気な姿で、我々の前に現れてくれたのです。
感激しました。感動しないはずがない話です。
よくぞ、たくましく生き抜いてくれていました。
片翼になっても、決して生きることをあきらめない彼女の姿に、今日は心からの拍手を送りました。
彼女は骨格から翼を失っています。もう二度と大空を飛ぶことは出来ません。
それでも、頑張って生きているその姿から、我々は多くの事を学べるのではないでしょうか。
彼女の長寿を心より祈ります。
0 件のコメント:
コメントを投稿